20171208

11月19日(日)保育付き!特技を活かして続ける。子育て支援者養成講座⑤「こどもぱんつづくり」講師:大安千恵(布小物kireiroメンバー)

温かな日差しの降り注ぐ11月の日曜、
子育て支援者養成講座第5回「こどもぱんつづくり」が行われました。





今回の講師の大安千恵さんは、「布小物kireiro」というお二人で活動されている手作りユニットのメンバーです。マルシェなどでの販売活動をされています。
kireiro では、千恵さんのセンスが存分にちりばめられた布小物たちが作り出されています。
kireiroの活動は、千恵さんが出産されてから始められたということ。
えこどもでも、子どもたちやお母さんに、ものづくりの企画して頂いたり、広場にスタッフとして入っていただいたりと、まさしく「自分らしい生き方を表現しながら子育て支援をする方」です。



参加者のみなさんにも得意な事や、いま、夢中になっている事などを織り交ぜながら、それぞれ自己紹介をして頂きました。
「お部屋をどのように片付けるかということに興味があり、いろいろ調べています。」





「和裁を少し習っていました。子どものものは手作りしたいけどなかなか時間がとれない」
などなど。
それぞれの思いをお話いただき、場が和んだ所で、千恵さんからの問いかけに。



「手」のつく言葉はどんなものを思い浮かべますか?
「手しごと」「手が入る」「手が切れる」「手を回す」「手を結ぶ」「手に入れる」など...






こうやって聞いてみると「手」が使われている言葉は様々ありますね。



続いて、「ねがい」「いのり」
どちらがすきですか?




うーんと、みなさん考えながら意見をだしてくださいました。
実は「ねがい」「いのり」を漢字に充ててみると、
ねがい は、「根我い」根底が我ということ、自分の叶えたい思いであること
に対し、いのり は「意乗り」意が乗ること、つまり「神さまの御意と波長を合わせ、そこに乗り合わせること」が、本当に通じる「祈り」。
相手を想い、言葉や物にお守りの気持ちを乘せることができるという捉え方をして
想い()を物に乘せることができるのは、日本の心の「手」を使うことと話されました。


その流れで、日本の母たちが、邪気を払うといわれる「目」としてのさまざまな模様を 一目一目縫い付けた「背まもり」の紹介をされました。





模様にも色にも意味があること、言葉を使わなくても縫われた模様を見るだけで、
想いは伝わり、身につけることで、子にとってお守りになり、母にとっても縫ったことがお守りとなります。



私は知りませんでした。



千恵さんは話されます。日本には 手を使う言葉やことわざが、探すと1000以上もあること。
職人が手を使った仕事の報酬としてもらった「手当」などのお金の意。「手を結ぶ」「手をかす」などの人間関係の意。「手引」「手習い」などの学ぶ意。「手当て」「手土産」「手紙」など丁寧に心を使う意。日本人はなにかをはじめるとき、「手始め」といいますが。海外ではファーストステップ。日本人は手を使う民俗だったので、きっと手仕事は、みなさんワクワクしてくるでしょう~と。





ぱんつづくりに取りかかります。
千恵さんが既に布を裁断し、折り目にアイロンをかけていて下さっていたので、糸を選んで縫うことに注力できます。
   そこから、紐と本体を好きな組み合わせで選んでもらいます。
どれも可愛いので、皆さん迷われます。でも、これも楽しい時間。


履いてもらう子に選んでもらったり。
そして、一針一針思いを込めて少しづつ。ちくちく。






子どもたちは保育者と手遊びや絵本を楽しんでいました。






お母さんたちの集中した時間、みんな手はちくちく、時々雑談をし、笑いあいながら、とてもリラックスした表情。
最初は緊張していたお母さんも、お子さんの名前の由来をお話頂いたりして、ゆるゆると表情が緩んでいきました。
そこはまるでサロンのようでした。









今回の講座では、一つの輪ができたように感じました。
同じ釜の飯を食べるような、手を動かしながらおしゃべりながらする事はなんだか不思議と似ていました。



アンケートに「支援者」に興味はあるが、今までイメージできなかったのですが、今回、活動のイメージできました。と嬉しい言葉がありました。
お話しながら、手をうごかしながらと、いろいろ交ざりあいながらの動きこそ忙しいお母さんの気持ちを和ませるのかもしれません。
緊張と緩和と同時に。
子どもが泣いても、あやしながら他の子のパンツを変えたり、掃除しながらわらべ歌を歌ったり。同時にいろんな事がおこってもきっと大丈夫!と思えそうです。



千恵さんに講座のことについて後日談を 伺いました。
「私は裁縫も苦手、料理も苦手でしたが、裁縫が手当をいただくほどになって料理も調味料からつくりたくなるほど興味がわいたのは、出会ってきた母仲間のおかげさまで。母仲間に出会えたのは、娘のおかげさまさま。娘のおかげで母になれて、
裸でいろいろなしとげていく子の育ちをみて、なんでもチャレンジする心ももらえています。母たちがそれぞれ得意なことをみんなですることで、苦手意識があった人もできる、楽しいに変わり、時間がなくてできなかったことも、母たちが集まれば、育児し合いながらできること。楽しさを知れば、また誰かに伝えたくなり、子にも伝えたくなり・・と、そんな循環を想い描きながら講座させていただきました!」

自分らしく輝く、千恵さんの支援者としての佇まいを見せていただいた一日でした。


えこども まさみ(写真、レポート)